今日のは日記というより覚え書き

眠いです。ものすごく眠い。眠気はお肌と冷静な判断の敵です。何の話かというと、これはツーリングの話なのですが。
「今日はこの連休中でも一番天候に恵まれた日になるでしょう」
明け方のやたらと細いお天気お姉さんがそう言うので、ひさしぶりに[雪之条]を引っ張り出す。愛機[雪之条]は正式名称をSygnus125siといい、94年に台湾*1で製造されたYAMAHAのビジネススクーターです。「ビジネス」に分類されるくらいだから外装には色気のカケラもなく、「バイクが好き♪」と公言する人にとってはセールスアピール0でもちろん不人気車種。それでもビジネスを冠するだけあって当時のスクーターには珍しく4ストのエンジンを載せていて、燃費もカタログスペックで38km/Lとなかなか…のはずなのだけど雪之条はどういうわけか55km/L位は走ってしまいます。新品より高性能な理由は不明です。雪之条は乗りはじめてまだ2年くらい。当時付き合っていた彼女とタンデムするために偽カブ*2を売って乗り換えたのです。
いまや一人乗りになった愛機は軽やかに国道20号を西へ。出発時点でガソリンの残量は半分ちょい。紅葉はまだだけど気温は日中でも22℃と秋の気配を感じさせます。
国道20号から新奥多摩街道へスイッチし途中、睦橋通りへと左折。あとは道なりに走れば武蔵五日市→桧原街道→奥多摩周遊道路→奥多摩湖のいつものルート。もう少し山が色付いてきたら皆でBBQに来たい場所ですね(´∇`)
さて、奥多摩周遊道路に入る直前でもうガソリンの残量は5分の2を切っていたわけで。ここで賢明な方のみつる君であれば迷わず給油をしたのですが。この3日間で採った睡眠がわずか4時間である僕は、その判断を放棄していつもの小人さんモード突入( `ー´)ゝ”世間一般にひろく知れ渡っているとおり小人さんとても、ものすごく、非常に計算が苦手なので、今回もお約束のように給油せずに峠道へと踏み込んでいったのです…

小人さんがアッチの世界にもどり我に返ったとき、あたりは薄暗く、ゆるやかに登る見覚えのないトンネルの入り口でした。何時だろう?携帯で時刻を確認すると圏外なのに気付く。ここは…どこ?頭上の真鍮プレートには「甲武トンネル」の文字が。
山梨じゃんっ!〓(゜д゜lll)
ちょっと意識のないうちに随分と遠くまで来たものです。日も暮れてきたし早く帰らなきゃね、と思ってふと燃料メーターを見ると…針が「E」を指してるじゃないですか!
カラ…ですか?
そうかぁ、ガス欠になったから小人さんたちは消えたんだな( ゜ー゜)妙なところで冷静。とにかく最寄りのスタンドまで辿り着かねばなりません。無い知恵をしぼります。

【プランA】このまま進む。その場合、当然バイクは押して登ることになる。

2秒で却下(笑)そんな体力があったらそもそもバイクには乗りません。

【プランB】戻る。そして下へ下へと下る。

1秒で採択(笑)惰性で進めばいいわけだし。とにかく当面は楽そうですし。地球に重力があって本当に良かった。
ビバ、重力!ヽ( ´▽`)ノあとはニュートンと運まかせ♪
むかし「逆境を楽しめ」みたいなことを言ったテロリストがいたけど、まさにその精神で降下開始。最初はソロソロと、だんだん加速がついてきて50km/hにまで速度は上がる。結構キツイ下り坂なんだぁ。
幸いにして、上り坂に差し掛かることもなく20分ほど降下。すると行く手にENEOSが!と思ったら休業中( ´Д⊂ヽ
気を取り直してさらに降下すると、今度は出光が!と思ったら潰れてるしっヽ(`Д´#)ノもう半泣きです。
さらに15分ほど降下しつづけると今度は行く手に昭和Shellが!今度閉まってたらマジ泣きです。やってる?どんどん近づいてくる昭和Shell。電気ついてる?ついてる!やってる!今度こそ営業してます!良かった〜(;-∀-)ゝ”昨日、仏壇を掃除した甲斐がありました。

【今回の教訓】
寝るなら乗るな。乗ったら寝るな!( `∀´)ノ

*1:台湾に行ったときあちらのバイク文化の高さには驚きました。だって原付に5人乗るんですよ( `∀´)ノ

*2:SUZUKI Birdy50の別称。